カナダつれづれ

カナダ在住約40年の筆者がつづる生活情報
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アート•文芸:寒波は読書三昧の絶好チャンス

ジャンル、作家、何でもありの読書に幸せを感じます

 

今年の冬は昨年12月から例年になく寒い日が続いています。NHKのニュースでも「北米•東部に寒波到来」と流していました。ずっと昔、30年以上前はこれくらいの寒さは珍しくありませんでしたが、ここ最近暖冬だったせいか、この寒さは身に応えますね。

 

秋から暮れに体調を崩していたことや寒さもあって、あまり外に出かけられない分、読書三昧と決め込んでいます。

 

高校生の時、3年間同じクラスで九州から東京の大学に入学した時も2年間同じ下宿先で同居した文学少女だったKさんの影響で私も当時は随分、本を読みました。Kさんは読書好きから当時、国立国会図書館に併設されていた国立図書館司書養成短期大学に進みました。私は私立大学の仏文科に進学。当然、フランス文学を中心に読んでいました。

 

田舎から突然、都会に出て、サルトルやボーボワールの実存主義だの本当はよくわからないままにかぶれて読み漁っていました。映画ではヌーベルヴァーグ全盛期で、「ヒロシマ、モナムール」(邦題:24時間の情事)を撮ったアラン•レネ監督作品の大ファンでした。中でも「去年マリエンバートで」は場所と時期を変えて4〜5回観ています。この映画も結局のところ、よくわからないままでした。でも何か魅かれる作品でした。

 

学生の頃、日本の作家では倉橋由美子が好きでした。何となく「去年マリエンバートで」に通じるものがあって、絵で言えばシャガール的で幻想的なところが好きでした。ある時、前出の友人Kから「倉橋由美子って、ちょっと浮き世離れしてツンとすました美形作家と思っているでしょう? 実際は赤ん坊を背中に背負って洗濯物を干しているような普通のおばさんみたいよ」と聞かされ、ショックを受けたのを今でよく覚えています。しかし、彼女の作品と現実のギャップがまた魅力になりました。残念ながら彼女の作品集は家やオフィスの移転の時に断捨離で公共施設に寄付したりして処分してしまいました。

 

私に読書の面白さを教えてくれ、散々小説の感想を討論した友人Kは20数年前トロントの我が家に来てくれ、昔話に花を咲かせました。しかし、その半年後、ガンで亡くなりました。まだ50代になる前でした。我が家に来た時は全く元気で病気を感じさせませんでしたが、考えてみるとその時すでにガンは進行していたと思われます。あまりのあっけなさに言葉も出ませんでした。Kは国立国会図書館司書養成短大を卒業後、東京工業大学図書館に司書として勤務し、独身のまま本と過ごした人生を終えました。

2016年に仕事をリタイヤして、一番の楽しみは本を読み漁ることでした。ジャンルや作家など何でもいいから、とにかく「読みたい」の一心でした。昨年12月から1月にかけて読んだ本は以下の通りです。ブルーマークは特に好きだった本です。(これらの本はジャパン•ファンデーションの図書館で借りたものです)

 

*カズオ•イシグロ「日の名残り」

*カズオ•イシグロ「忘れられた巨人」

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*辻仁成「海峡の光」

*金原ひとみ「蛇にピアス」

*綿矢りさ「蹴りたい背中」

*磯崎憲一郎「終の住処」

*川上未映子「乳と卵」

*中村文則「土の中の子供」

*阿部和重「グランド•フィナーレ」

*柴崎友香り「春の庭」

*津村記久子「ポストライムの舟」

*伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」

*青山七恵「ひとり日和」

*島田雅彦「ニッチを探して」(430ページ)

*小野正嗣「九年前の祈り」

*川上弘美「蛇を踏む」

*津村裕子「黙市」

*三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」

*楊逸(ヤン•イー)「ワンちゃん」

 

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《2018年1月〜》

*小川洋子「博士の愛した数式」

*阿刀田高「白い魔術師」

*町田康「告白」(850ページ、読書途中で断念)

*米原万里「打ちのめされるようなすごい本」(524ページ)

 

これらの前に今年、又吉直樹「火花」、村田沙耶香「コンビニ人間」、西村賢太「苦役列車」、黒田夏子「abさんご」などを読みました。話題の「火花」は理屈っぽさが鼻について好みではありませんでしたが、「コンビニ人間」は着眼点が身近なのと著者の自虐さにユーモアを感じて楽しく読めました。

 

私もいつかはあの世へ行くわけですが、その時に友人Kと読書談義ができるよう、頑張って少しでも多くの本を読んでおきたいと思っています。

 

*本に関しておすすめ本やご意見がありましたら下記のメールアドレスにお寄せください。

 

noriko.i@rogers.com

 

(2018年1月3日、ノンちゃん)

 

 

 

 

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